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市場1

市場が大好き。市場といっても株式市場ではなく、大根、サンマ、コロッケの世界。
今はもうほとんど大手スーパーに淘汰されて絶滅寸前だけれど、生鮮市場は毎日が人々の熱気と匂いと雑踏のお祭り空間だった。

私の少学生時代はすぐ近所に鶴橋市場という鮮魚卸市場があり、そこを中心とした狭い空間に、あらゆる食品の祝祭ステージが広がっている場所。
私は授業が終わった下校時、ランドセルを背負ったまま、父のお店のある鶴橋、それも四坪ほどの小さな婦人服店に行き、ちょこんと座ってお留守番をするのが楽しみだった。

近所のお姉さんが「しょうちゃん留守番か、これ食べ」といっておやつをくれる。その居心地の良さにたっぷり浸って大人たちの会話に耳を傾ける。
お店にはたいてい母が手伝いに来て夕刻間近になると夕食の買物に付き合うのが習慣。卸市場まで徒歩数分。
三色団子、バタークリームケーキ、鳥屋さんの甘辛いやきとり、お肉屋の揚げたてコロッケ、それらを歩きながら頬張り、元気いっぱいの市場の空気を味わうのだ。

鮮魚売り場では大きな魚の切断された頭、引き出された血の滴る内蔵、水しぶきを上げる生きた赤貝やアワビ、牛肉、豚肉、鶏肉売り場、特に韓国料理の食材が集まる一角は、顔だけや足やシッポだけになった炊きたて豚肉が山積みされていたり、豚モツ、エイやサメや珍しい韓国産の魚たち、キムチや韓国味噌の甘い匂い、香りのきつい野菜、甘くないお菓子など、まるで台湾、沖縄、香港の市場みたいだった。

なんとも賑やかで猥雑で売り手のお兄さんお姉さんの大きな声にのせて、ありとあらゆるものが売られている。確かチキンラーメンが初めて発売されたのもその頃で珍しついでに買って帰ったのを憶えている。
市場の雰囲気って音楽でいえばウェザー・リポートのブラックマーケット、クラシックならストラヴィンスキーのペトルーシカがぴったり。

市場はそのごみごみした雑踏、うきうきした散歩自体が美味しい食べ物なのです。
大阪なら黒門市場が有名だけれど私には少しよそよそしい。何故ってここは高級品が中心だったから、お金持ち相手だね。
大きな市場、商店街が元気な街はまだまだ活気があってスーパーなんかに負けていません。鶴橋以外にも天神橋商店街、天満市場、空堀商店街、駒川商店街、千林商店街とたくさん残っています。そのどれもが市場の雰囲気を保っている。

カメラをもって市場を撮影したいと思うのだけれど勇気のない私はお店のご主人に一店舗ごと許可を得るなんて無理、残念、恥ずかしくてね。変なおっさんにしか見えないだろうし。

どうせなら言葉の通じない国々、アフリカや南米やスペイン、アジアの市場を駆け巡ったらどんなに楽しいだろう。写真とっても怒られなさそう。観たこともない色とりどりの食材と原色のファッション、そして食べものの匂い、色彩、光。
艶かしく、眩しく、ギラつく太陽の直射日光にあぶられて燃えるような人の営みの臭いにあふれている。真昼に開かれている巨大な夜店みたいな、無政府的カオス。

私の市場好きは変わらず、近所のスーパーに出かけるのも楽しいのです。元気がある時は天六か鶴橋の市場。大したものは買わないけれど、市場の饒舌な世界を眺めていると昭和のエネルギーに満ちた世界が懐かしく思い出されて来て、あの頃の大人たちは頼もしく優しく、ちょっぴりおっかなくて一生懸命でした。

焼き魚や玉子焼きや焼き鳥やコロッケやお好み焼き、ちょぼ焼きの甘いソースの匂い、パイナップルや檸檬、海の匂いを運んでくる鮮魚たち、それら美味しそうなものの全てが入り交じって、子どもの私の脳内はドタバタコメデイ、スラップスティック活劇みたいな美味しさの洪水で溺れてしまいそうになるのだった。

市場2
市場3
市場4
市場5
i市場6
※写真は色々な観光協会さんのホームから勝手にお借りしました。ごめんなさい。

ウェザー・リポート ブラック・マーケット


ナンバのジャズ喫茶「bird/56」のマスターは変わり者でジャズ喫茶なのにブルースばかりかけていたりする。フュージョンが流行りだした頃、あんまりいいと思わなかったけれどウェザー・リポートは別格だったね。bird/56で聴いた8:30は気持ちよかった。

Stravinsky: Petrushka, Scene I - The Shrovetide Fair


ペトルーシカはバレエ三部作の中でも一番かろやかでしなやかで若々しく大好きだった。例によってロシア民謡の総パクリ集らしいけれど原曲知らないからそれは気にならない。
このバレエ曲の舞台、見るのは初めて、珍しい。映像用に再現して撮影したんだろうけど、雰囲気はどこか怖いところがあって過剰というかやり過ぎ感が漂ってなんだかつらい。ロシアの舞台芸術の誇張した表現は好き嫌いがわかれるんじゃないかなって。

第4部:謝肉祭の市(夕景) Fête populaire de semaine grasse (vers le soir)


この旋律はもうワクワク感がすごくてとってもいいです。中学生の頃毎日のように聴いていた。さーっと市場が開けて、オーボエが奏でる主題の、ざわめきの中を歩いている感じが素晴らしい。
2013.07.26 Fri l 考えるお話 l コメント (0) トラックバック (0) l top


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