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親をなくすことは過去をなくすこと、子をなくすことは未来をなくすこと、連れ合いをなくすことは現在をなくすこと。何かで読んだ言葉。
過去、現在、未来について、人は一人ぼっちで夢想していても楽しくも悲しくもありません。誰かと思い出を共有し、語りあえる、その恩恵を知っているからでしょう。

それでは、自分をなくすこと、それは何をなくすことになるのでしょうか。それはひょっとしたら、あらゆる喜びや悲しみや楽しみや喪失感がいったんゼロになることかも。それなら、何かをなくすのではなく、何かを獲得するためのスタートだと、考えられないかしらと思うのです。

ずいぶん楽天的というかおめでたいというか、なんの説得力もないですね。でも、そういう可能性がないとは言い切れない。死なんて死んでみなくちゃわからない、死後の世界があったとしたら、それはそれで面白そうだし、なかったとしたら死を悲しむ自分という体験もありえないことで、そんなに悪い話じゃないです。

やっぱり死後がどうかなんて、生きてきた最後のご褒美で、あとかたづけの楽しみにとっておきましょう、ですね。
なんでまたこんな楽しくもないお話をしてしまうかというと、吉本隆明さんの対談の記事を読んだのです。(以下、部分引用)

糸井 吉本さんちのまわりには、
   猫がたくさん住んでるんですが、
   これはお墓が近いからでしょうか?
吉本 いや、お墓というより
   広い場所がある、ということなんでしょう。
   ぼくは、猫だけはわりあいに、
   子どものときからずっといっしょにいます。
   それは野良猫ですけどね。
   猫さんが死ぬってときは、
   ぼくの経験によれば、
   それまでどんなに一緒にじゃれたり
   近所にいても、そこから離れて
   暗くて静かなところにこもって亡くなります。
糸井 みんな蒸発したまんまになっちゃうんですね。
   不思議だけど、なんとなく、
   ぼくはわかる気もします。
吉本 ぼくはね、死んだら、
   町会葬にしてくれ、と思ってます。
   テントだけ貸してくれるんですよね。
   (略)
   別に無神論を主張しなくたっていい、
   そんなことも意味はねぇや、と思います。
   だから、別に遺言じゃねぇけど、
   ぼくは、町会葬にしてください。

吉本 お墓なんかいらねぇ、骨は流しちゃえ、
   というのも、ときどき聞きます。
   真面目なやつが亡くなったときとか、
   そういうこと、ありますね。
糸井 はい、散骨ですね。
吉本 家族の人たちが船を借りて
   海に流しにいったりするらしいですね。
糸井 吉本さんは、それはどうですか?
吉本 いやぁ、いやです、いやですね。
糸井 うーん‥‥散骨というのは、
   無神論を表現したいという気持ちが
   あるんでしょうか。
吉本 無神論なら、骨はそこらへんに置いとけば
   いいんじゃないでしょうか、
   庭のそこらへんにでも。

このへんが吉本隆明のダンディなところで私は惹かれてしまいます。
というのも大昔、ターキー(水の江瀧子)さんが生前葬をしたっていう記事を読んだか、テレビで見たのか、なんだかかっこいいなと思った記憶があるのです。
ソレは私がやっぱり若かったからか、いまでは生前葬なんて有名人や著名人、人気者の方が、自分の死後、いろんなあとかたづけや、業界、マスコミ、慰問のお客さんへの対応の煩わしさをおもんばかったうえでのことなんでしょう。家族への思いやり、それが理解出来ました。

隆明さんだからこそ町会葬がかっこいいのであって、私なんかは数人しか来てくれないだろうから、よけい家族に恥をかかせてしまいます。
私も散骨してほしいと思っていましたが、それならやっぱり大都会がいいなって、公園にこっそりとか。それも死後何かを頼むわがままかも、すんません適当に処理してくださいませ、簡単に。

ここで脱線。
幽霊、ゴースト、そんなお話は映画でもたくさんありますが、ホラー以外の作品はみんな楽しくて面白おかしいものが多いです。
「キャスパー」「三人のゴースト」「ハローゴースト」「父と暮せば」「異人たちとの夏」「花田少年史-幽霊と秘密のトンネル-」「ふたり」「愛が微笑む時」「オー!マイ・ゴースト」などなど。
どれもお薦めです。ほとんど何故か人情ヒューマンコメディなのです。彼岸にいる人々とのささやかなふれ合い。
私たちがお盆を大切にするのは、かつての家族への思い出を呼び起こすためのお祭りだからなんですね。

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Steve Howe -Sad Eyed Lady of the Lowlands


スティーヴ・ハウはイギリスのギタリスト、単なるロック・ギターではないです。私は彼を見るとビル・ナイを思い出してしまう。この曲はボブ・ディランの「ローランドの悲しい目の乙女」のカバー。とても美しい曲、ディランの中で一番好き。このテンポに身も心も溶けてしまいそうになるのです。
2013.11.24 Sun l タキシード猫クロコ・プリンセス l コメント (0) トラックバック (0) l top


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